依存や不自然さを防ぐために知っておきたい、ヒアルロン酸注入の続け方・やめ方
【結論】
ヒアルロン酸注入は、続けること自体が直ちに不自然さにつながる施術ではありません。一方で、注入量、間隔、部位、注入層、製剤の選択がお顔の状態に合っていない場合や、以前の製剤が残っている状態で注入を重ねた場合には、膨らみや左右差、しこりなどが気になることがあります。やめた後は注入による効果が徐々に薄れますが、その間にも加齢による変化は続くため、見え方には個人差があります。
ヒアルロン酸注入の主なリスク・副作用:赤み、腫れ、痛み、圧痛、内出血、むくみ、しこり、左右差、感染、アレルギー反応などが生じることがあります。まれに血管塞栓、皮膚障害、視覚障害などの重い合併症が起こる可能性があります。
この記事の内容
1. ヒアルロン酸を打ち続けるとどうなる?
「一度打ったら、ずっと続けなければならないの?」「やめたら前より老けて見える?」「自分では気づかないうちに、顔がパンパンにならない?」と不安に感じる方は少なくありません。
ヒアルロン酸製剤は、一般に時間の経過とともに体内で徐々に分解・吸収されます。ただし、分解される速さは、製剤、注入部位、注入量、体質、過去の施術歴などによって異なります。
| 気になること | 考え方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| やめた後 | 注入によるボリュームや形の変化は、時間とともに徐々に薄れていきます。 | 加齢による変化や、残っている製剤の状態も含めて判断します。 |
| 依存性 | 薬物のような身体的依存が一般的に生じる施術ではありません。 | 変化した見た目に慣れ、追加を希望する気持ちが強くなる場合には、客観的な写真比較が役立ちます。 |
| 繰り返し注入 | 適切な間隔と量で行う限り、繰り返すことだけが不自然さの原因とは限りません。 | 前回の製剤、量、部位、注入日、現在の残り方を確認します。 |
| 将来の見え方 | 注入の有無にかかわらず、骨格、脂肪、筋肉、皮膚は加齢とともに変化します。 | 目の前の溝だけでなく、お顔全体と表情の動きを確認します。 |
「続けるか、やめるか」の二択ではありません。状態によっては、施術間隔を延ばす、注入量を減らす、いったん経過を見る、一部を溶解するなど、複数の選択肢があります。
2. ヒアルロン酸で顔がパンパンに見える原因
ヒアルロン酸注入後の不自然さは、単に「打ち続けたから」起こるとは限りません。次のような要因が重なっている場合があります。
注入量が多い
希望する部位へ注入を重ねた結果、お顔全体のバランスに対してボリュームが多く見える場合があります。
製剤が残っている
想定より長く製剤が残っている状態で追加すると、膨らみや重さが気になることがあります。
部位・層・製剤が合わない
注入する深さや製剤の硬さが状態に合わないと、段差、しこり、輪郭の違和感につながることがあります。
一部分だけを見ている
溝やくぼみだけへ注入を続けると、正面は整って見えても、斜めや横、笑った表情で違和感が出る場合があります。
骨格だけでなく、脂肪・皮膚・表情も確認します
加齢に伴う顔の変化には、骨格の変化だけでなく、脂肪の減少や移動、靭帯、筋肉、皮膚の状態、表情の動きなどが関係します。そのため、「骨が減ったから深い位置へ注入する」と一律に決めるのではなく、複数の要素を診察したうえで、注入部位や層、量を検討することが大切です。
3. 他院注入後の状態を診察するときの確認ポイント
他院でヒアルロン酸注入を受けた後に、「顔が大きく見える」「頬が重く感じる」「笑うと注入部位が目立つ」「以前の印象に近づけたい」とご相談いただくことがあります。
診察では、見た目だけで過剰注入と決めつけず、次の項目を確認します。
- 施術日、注入部位、製剤名、注入量、これまでの施術回数
- 注入直後から現在までの変化
- 正面、斜め、横から見たボリュームと左右差
- 真顔、笑顔、会話中の表情の動き
- 触診で確認できる硬さ、段差、しこり、圧痛
- 赤み、痛み、皮膚色の変化など異常の有無
- 今後希望する状態と、追加注入・溶解への希望
診察の結果、製剤が吸収されるまで経過を見る場合もあれば、ヒアルロン酸溶解注射で一部または全体を調整する場合があります。溶解後に再注入を検討することもありますが、再注入を行わず経過を見ることも選択肢です。
ヒアルロン酸溶解注射について:ヒアルロニダーゼによる溶解では、腫れ、赤み、痛み、内出血、アレルギー反応などが生じることがあります。使用した製剤の種類や状態によっては、複数回の処置が必要になる場合や、希望した状態まで溶解できない場合があります。
4. 不自然さを防ぐための4つの確認
- 真顔だけでなく、表情の動きを確認する
笑ったときや会話中の筋肉の動きも確認し、追加注入によって不自然さが出ないか検討します。 - 過去の写真と現在を比較する
施術前や前回施術時の写真と比較し、当初の目的から変化していないか、お顔全体のバランスが保たれているかを確認します。 - 過去の注入歴を把握する
製剤名、量、部位、施術日が分かる資料があれば、診察時に持参すると判断材料になります。 - 追加しない選択肢も検討する
現在の状態によっては、注入量を減らす、間隔を空ける、経過を見る、溶解を検討するなど、追加注入以外の方法をご提案します。
5. 続ける・休む・溶かす判断
次回の注入を受けるか迷っている場合は、次のような状態を医師へ伝えてください。
- □ 前回の施術から時間がたっても、膨らみや重さが気になる
- □ 正面は気にならないが、斜めや横から見ると違和感がある
- □ 笑ったときに注入部位が目立つ、または表情が動かしにくい
- □ しこり、痛み、赤み、皮膚色の変化がある
- □ どこへ、何を、どのくらい注入したか分からない
- □ 追加したい気持ちはあるが、以前の写真と比べると変化が大きい
痛みの増加、皮膚が白色・紫色になる、網目状の色調変化、視界の異常などが施術後に生じた場合は、自己判断で様子を見ず、施術を受けた医療機関へ速やかに連絡してください。
6. ヒアルロン酸を打ち続けることについてのよくある質問
Q. ヒアルロン酸をやめたら、打つ前より老けますか?
注入によるボリュームや形の変化は、製剤の分解・吸収に伴って徐々に薄れます。ただし、施術から時間が経過する間にも加齢による変化は続きます。また、製剤の残り方や施術歴にも個人差があるため、「必ず打つ前と同じ状態に戻る」とは一律にいえません。
Q. 一度打ったら、一生打ち続けなければなりませんか?
継続は必須ではありません。希望する状態や現在の製剤の残り方に応じて、追加する、間隔を延ばす、休止する、経過を見るなどを選べます。
Q. ヒアルロン酸に依存性はありますか?
薬物のような身体的依存が一般的に生じる施術ではありません。一方で、施術後の見た目に慣れ、少しの変化でも追加したくなることはあります。過去の写真と比較し、第三者である医師の診察を受けることが大切です。
Q. 何回までなら安全ですか?
回数だけで安全性を判断することはできません。製剤、注入部位、量、間隔、既往歴、これまでの経過などを確認し、毎回適応を判断する必要があります。
Q. 打ちすぎたヒアルロン酸は溶かせますか?
ヒアルロン酸製剤は、ヒアルロニダーゼによる溶解を検討できる場合があります。ただし、製剤の種類や状態によって反応は異なり、複数回の処置が必要になる場合もあります。診察で現在の状態を確認したうえで判断します。
7. 問い合わせ・カウンセリング予約
STEP 1:メールで問い合わせる
お困りのことやご質問がございましたら、下記メールよりお問い合わせください。内容はクリニックスタッフが確認し、必要に応じて院内で共有のうえご案内いたします。メールのみでは診断や治療方針の確定はできないため、状態の判断には診察が必要です。
お問い合わせ先
inquiry-3366@kmcl.jp
(診療時間内でのお返事にてご了承ください)
Gmail以外をご利用の方は、上記メールアドレスをコピーしてお送りください。
STEP 2:西新宿のクリニックでカウンセリング
診察では、正面・斜め・横からのお顔全体、表情の動き、これまでの注入歴などを確認します。追加注入、経過観察、溶解などの選択肢と、費用・リスクをご説明します。
可能であれば、過去の施術日、製剤名、注入部位、注入量が分かる資料をお持ちください。
院長から、ヒアルロン酸注入を続けるか迷っている方へ
ヒアルロン酸注入は、毎回同じ部位へ同じ量を追加すればよい施術ではありません。お顔は、年齢や体重、表情の動きによっても少しずつ変化します。その時点の状態を診察し、追加しない選択肢を含めて検討することが大切です。
過去の注入後に違和感がある方も、これから初めて施術を検討する方も、まずは現在の状態と希望する変化をお聞かせください。
光伸メディカルクリニック 院長 中村 光伸
【監修・ドクター紹介】
中村 光伸 院長
2000年初旬からヒアルロン酸注入施術に取り組み、現在まで注入治療の経験を積み重ねてきました。解剖学に基づき、リスクと安全対策をご説明したうえで、部位、注入層、製剤、注入量を検討します。
これまでに、のべ500人以上の医師を対象とした技術指導や、医師向けセミナーを行っています。
光伸メディカルクリニック
住所:東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー 3F
アクセス:西新宿駅 徒歩4分 / 中野坂上駅 徒歩7分
診療時間:10:00〜19:00(予約制)
