糸リフトは何本必要?自然な仕上がりを左右する層と本数の決め方

「糸リフトは何本入れればよい?」「本数が多いほど上がる?」と迷っている方へ

【結論】

糸リフト(スレッドリフト)に、すべての方へ共通する「正しい本数」はありません。自然な仕上がりを目指すには、本数だけでなく、たるみの原因、骨格、脂肪の位置と重さ、皮膚の厚み、左右差、表情の動き、使用する糸、挿入する層と方向を一緒に検討することが大切です。本数が多くても大きく引き上がるとは限らず、糸以外の治療や経過観察が適する場合もあります。

糸リフトの主なリスク・副作用:痛み、腫れ、内出血、むくみ、皮膚の凹み・段差、ひきつれ、突っ張り感、左右差、しこり、感染、アレルギー反応、血流障害、神経障害、糸の露出・移動・切断などが生じる可能性があります。症状の程度や経過には個人差があります。

1. 糸リフトは何本必要?本数だけでは決められません

糸リフトの本数を考えるときに大切なのは、「何本なら効果があるか」ではなく、どの部位の、どの組織を、どの方向へ、どの程度動かしたいかです。

例えば、フェイスラインのもたつきが同じように見えても、頬の脂肪が下がっている方、あご下の脂肪が多い方、骨格やボリュームの変化によって影が目立つ方では、治療計画が異なります。左右で状態が違えば、使用する糸によっては左右の本数を変えて調整することもあります。

本数が変わる主な要因

  • 治療する部位と範囲
  • 脂肪の位置・量・重さ
  • 皮膚の厚みと伸びやすさ
  • 骨格と左右差
  • 希望する変化の程度
  • 使用する糸の太さ・構造・特性

本数だけで判断しにくい理由

  • 同じ本数でも挿入方向・範囲が異なる
  • 糸の種類によって把持力や太さが異なる
  • たるみの原因が糸だけで対応できるとは限らない
  • 強い変化と自然な変化では設計が異なる
  • 施術歴や大切な予定も考慮する必要がある

広告の「1本あたりの価格」だけでは、治療範囲や総額まで判断できません。診察では、必要と考えられる本数、その理由、期待できる変化、限界、総額を確認しましょう。

2. 自然な糸リフトでは、本数と同じくらい「層」が重要です

顔は、皮膚、皮下脂肪、筋膜、筋肉、骨などが重なって構成されています。糸リフトでは、使用する糸と目的に応じて、組織を支えられる位置へ糸を通す必要があります。

ここでいう「層」は、単純に「浅い・深い」の二択ではありません。治療部位ごとに組織の厚みや動きが異なり、血管や神経などにも配慮する必要があります。したがって、すべての方に同じ深さ・同じ方向で挿入するのではなく、診察結果に基づいて医師が設計します。

設計で確認する項目 確認する理由
挿入する層 糸で支える組織と、使用する糸の特性を合わせるため
挿入方向・固定する位置 頬やフェイスラインをどの方向へ移動させるかを決めるため
真顔と表情時の動き 笑う・話す・口を開けるときの見え方も考慮するため
左右差 もともとの骨格・脂肪・筋肉の違いを踏まえて調整するため
過去の施術 既存の糸、注入物、手術歴などを治療計画に反映するため

大切な点:「深い層なら安全」「浅い層なら自然」と一律にはいえません。適切な層は、部位、糸の種類、解剖学的な状態、治療目的によって異なります。具体的な挿入層は診察で判断します。

3. 自然な仕上がりのために、診察で確認する8項目

糸リフトの本数と挿入設計を確認するカウンセリング

当院では、本数を先に決めるのではなく、お顔の状態と希望を確認したうえで治療計画をご案内します。

  1. 悩みの部位:頬、フェイスライン、口元、中顔面、あご下など
  2. たるみの原因:皮膚、脂肪、骨格、ボリューム変化のどれが関係しているか
  3. 脂肪の状態:位置、量、重さ、硬さ
  4. 皮膚の状態:厚み、伸びやすさ、ハリ
  5. 左右差:正面・斜め・横から見た骨格と輪郭
  6. 表情の動き:真顔、会話、笑顔、開口時の変化
  7. 治療歴:過去の糸リフト、ヒアルロン酸、HIFU、手術など
  8. 希望と予定:求める変化、避けたい仕上がり、ダウンタイム、大切な予定

診療で重視する一次情報は、施術前の写真だけではありません。実際にお顔を見て触れ、表情を動かしたときの組織の動きまで確認します。そのうえで、糸リフトを行うか、何本使用するか、ほかの治療を検討するかをご説明します。

糸リフト(スレッドリフト)のカウンセリング風景

4. N-COGとMWデュアルリフトの本数目安

当院の公式施術ページでは、N-COGとMWデュアルリフト®を案内しています。以下はあくまで目安であり、適した種類・部位・本数は診察によって異なります。

糸の種類 当院で案内している特徴 本数の目安 持続期間の目安
N-COG
(エヌコグ)
細い糸で、左右のバランスや細かな調整を検討しやすいタイプです。必要に応じて左右で異なる本数も検討できます。 1本から可能。1回の施術では片側3〜5本程度、基本の目安として片側5本・両側10本と案内しています。 効果持続8〜12カ月
MWデュアルリフト® N-COGより太く、引き上げ力を重視するときに検討するタイプです。治療部位ごとにプランが分かれています。 片側3本・両側6本から。部位とプランにより両側6〜16本。 効果持続18〜24カ月。糸が溶ける目安は12〜18カ月と案内しています。

※持続期間は目安です。糸の種類、挿入部位、本数、肌質、脂肪の重さ、生活習慣などによって異なります。効果持続期間と、糸が体内で吸収される時期は同じ意味ではありません。

MWデュアルリフト®の部位別本数

治療範囲 本数 税込料金
フェイスラインのみ 片側3本・両側6本 220,000円
フェイスライン&頬側リフト 片側5本・両側10本 275,000円
フェイスライン&中顔面リフト 片側6本・両側12本 451,000円
ダイナミックリフト 片側8本・両側16本 451,000円
中顔面アルファ 片側3本・両側6本 275,000円
フェイスライン&頬側&中顔面リフト 片側8本・両側16本 506,000円
あご下リフト 片側3本・両側6本 220,000円

※料金は2026年9月20日時点の公式料金表に基づく税込表示です。初回は初診料5,500円(税込)がかかります。料金・メニューは変更される場合があるため、ご予約前に最新の料金表をご確認ください。

5. 「本数を増やす」前に、糸リフトが適しているかを確認します

たるみの見え方には、複数の組織が関係しています。そのため、希望する変化を糸だけで得ようとして本数を増やすより、原因に合わせて治療方法を選ぶほうが適切な場合があります。

主な状態 検討することがある方法 考え方
頬・フェイスラインの脂肪が下がっている 糸リフト 移動させたい組織と方向を確認し、本数と挿入設計を検討します。
骨格やボリュームの減少によるくぼみ・影 ヒアルロン酸注入など 糸で引くだけでは補いにくい土台を検討します。併用が必要とは限りません。
脂肪量が多く、重さが影響している 脂肪溶解注射など 糸にかかる負担を踏まえ、脂肪への治療を検討する場合があります。
皮膚のゆるみや引き締めが主な悩み 医療HIFUなど 組織を移動させる糸リフトとは目的が異なります。

どの方法が適しているかは、診察によって判断します。糸リフトを受けない選択や、時期を改める選択も含めて検討します。

6. 料金・痛み・ダウンタイムも、総合して判断しましょう

本数を決めるときは、仕上がりだけでなく、総額、痛み、ダウンタイム、施術後の予定も確認します。

施術時間 公式施術ページでは60分を目安としています。診察・麻酔などの時間は別途必要です。
麻酔 局所麻酔は無料。痛みや不安が強い方は、笑気麻酔5,500円(税込)もご相談いただけます。
メイク 公式施術ページでは当日から可能と案内しています。挿入口を強くこすらず、当日の指示に従ってください。
腫れ・内出血 腫れが2〜3日程度、内出血が生じた場合は1〜2週間程度目立つことがあります。個人差があります。
施術後の注意 当日の入浴・洗髪を避け、口を大きく開ける行為、エステ・マッサージ・歯科治療は1カ月程度、美容院は1週間程度控えるよう案内しています。
再診料 当院では、最終来院日から2年以内の対象施術の再診料はいただいていません。条件は最新の料金案内をご確認ください。

施術後に早めの連絡が必要な症状:痛みが強くなる、赤み・腫れ・熱感が広がる、膿が出る、発熱する、皮膚色が白色や紫色に変化する、口が開けにくい状態が強まる、糸が露出したなどの場合は、自己判断でマッサージせず施術を受けた医療機関へご連絡ください。

「失敗が心配」「痛みやすぐ戻る理由を詳しく知りたい」方は、以下の記事で原因とクリニック選びのポイントを解説しています。

7. 糸リフトの本数・層に関するよくある質問

Q. 糸リフトは両側何本ずつ必要ですか?

A. 使用する糸と治療部位によって異なります。当院の案内では、N-COGは片側3〜5本程度、基本の目安として片側5本・両側10本、MWデュアルリフトは片側3本・両側6本からです。ただし、実際の本数は診察後に決めます。

Q. 本数が多いほどリフトアップしますか?

A. 本数だけで効果は決まりません。糸の種類、挿入する層・方向、支える組織、脂肪の重さ、希望する変化なども関係します。本数を増やしても、たるみの原因と治療方法が合っていなければ、希望する結果を得にくい場合があります。

Q. 左右で本数を変えることはありますか?

A. N-COGは必要に応じて左右で異なる本数を検討できます。MWデュアルリフトは左右同数のセットです。もともとの左右差を完全になくせるとは限らないため、診察時に仕上がりの目標を共有します。

Q. 糸を入れる層は深いほうが安全ですか?

A. 一律にはいえません。適切な層は、部位、使用する糸、組織の厚み、治療目的などによって異なります。顔には血管や神経などがあるため、医師が解剖学的な状態を踏まえて判断します。

Q. 1本だけ試すことはできますか?

A. N-COGは1本から可能です。ただし、1本で希望する変化が得られるとは限りません。治療したい範囲と期待できる変化を確認したうえでご案内します。

Q. カウンセリング当日に施術を受ける必要がありますか?

A. 診察で説明を聞き、費用・リスク・ダウンタイムを確認してから検討できます。施術可能な日程や当日の対応については、ご予約時にクリニックへご確認ください。

8. 糸リフトの本数に迷ったら、診察でご相談ください

ご予約前に「自分は何本必要か」を決めておく必要はありません。気になる部位、どの程度の変化を希望するか、避けたい仕上がり、大切な予定、過去の美容医療歴をお伝えください。診察結果に基づき、糸の種類・部位・本数・料金・リスクをご説明します。

メールでのお問い合わせ

お困りのことやご質問がございましたら、下記メールよりお問い合わせください。内容はクリニックスタッフが確認し、必要に応じて院内で共有のうえご案内いたします。メールのみでは診断や治療方針の確定はできないため、状態の判断には診察が必要です。

Gmail以外のメールをご利用の場合は「inquiry-3366@kmcl.jp」をコピーしてお送りください。診療時間内で順次確認いたします。

監修医より

糸リフトは、本数だけを決めて同じ方法で行う施術ではありません。お顔の骨格、脂肪、皮膚、表情の動きは一人ひとり異なります。当院では、希望する変化と避けたい不自然さを伺い、糸リフトが適しているかを含めて治療計画をご説明します。

光伸メディカルクリニック 院長 中村 光伸


監修・ドクター紹介

光伸メディカルクリニック院長 中村光伸

中村 光伸 院長/医学博士

北里大学医学部卒業後、北里大学整形外科へ入局。ドイツ・フンボルト大学外傷外科、台湾・チャンガン大学マイクロサージャリー美容外科への留学などを経て、光伸メディカルクリニックを開院。整形外科をルーツとする解剖学的な視点を生かし、ヒアルロン酸注入や糸リフトなどの美容医療に取り組んでいます。

院長プロフィール
医師向けセミナー情報

光伸メディカルクリニック

光伸メディカルクリニック院内

住所:東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー3F

アクセス:東京メトロ丸ノ内線 西新宿駅から徒歩4分/中野坂上駅から徒歩7分

美容皮膚科:完全予約制

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