メスを使わないたるみ治療を、骨格・脂肪・皮膚・表情の状態から考える
【結論】
ほうれい線や顔のたるみには、すべての方に共通する「一番効く施術」があるわけではありません。くぼみやボリューム不足にはヒアルロン酸、下がった組織の位置を調整するにはスレッドリフト、皮膚や皮下組織の引き締めには医療HIFUなどを検討します。複数の要因が重なっている場合には、ヒアルロン酸とスレッドリフトを併用することも選択肢になります。
ヒアルロン酸注入の主なリスク・副作用:赤み、腫れ、痛み、圧痛、内出血、むくみ、しこり、左右差、感染、アレルギー反応などが生じることがあります。まれに血管塞栓、皮膚障害、視覚障害などの重い合併症が起こる可能性があります。
スレッドリフトの主なリスク・副作用:腫れ、内出血、痛み、突っ張り感、ひきつれ、皮膚の凹凸、左右差、違和感、感染、糸の露出などが生じることがあります。
この記事の内容
1. ほうれい線・顔のたるみは原因によって治療が異なります
鏡を見るたびに気になるほうれい線やフェイスラインのたるみ。「HIFUを受ければよいのか」「ヒアルロン酸で埋めるのか」「糸リフトが必要なのか」と迷う方も少なくありません。
ほうれい線や顔のたるみの見え方には、骨格の変化、脂肪の減少や移動、靭帯、筋肉、皮膚の状態、表情の動きなど、複数の要因が関係します。スキンケアや食生活は肌を健やかに保つために重要ですが、医療施術とは目的や働きかける範囲が異なります。
診察時に確認する主な要素
- 正面・斜め・横から見た骨格と輪郭
- 頬やこめかみなどのボリューム不足
- ほうれい線上部や口元の組織の位置
- 皮膚の厚み、弾力、ゆるみ
- 真顔と笑ったときの表情の動き
- 過去に受けた注入・糸・機器治療の内容
原因を一つに決めつけず、お顔全体を確認したうえで、単独治療・併用治療・経過観察を含めて検討することが大切です。
2. ヒアルロン酸・スレッドリフト・HIFUの違い
それぞれの施術は、主に働きかける対象と目的が異なります。
| 施術 | 主な目的 | 検討されるお悩み | 知っておきたい点 |
|---|---|---|---|
| ヒアルロン酸注入 | ボリュームを補い、くぼみや輪郭を調整する | 頬・こめかみのこけ、目元の影、ほうれい線、骨格の支えの変化など | 入れすぎや、部位・層・製剤が合わない場合には、膨らみやしこりが気になることがあります。 |
| スレッドリフト (糸リフト) |
糸を皮下へ挿入し、組織の位置を調整する | 頬の下垂、ぼやけたフェイスライン、口元のたるみなど | 腫れやひきつれ、凹凸などが生じることがあります。適する糸や本数には個人差があります。 |
| 医療HIFU (ハイフ) |
超音波エネルギーで皮膚や皮下組織を引き締める | 皮膚のゆるみ、フェイスラインのもたつきなど | ボリューム不足そのものを補う施術ではありません。照射部位や出力の検討が必要です。 |
| スキンケア | 保湿、紫外線対策などにより肌を健やかに保つ | 乾燥、小じわ、紫外線による肌への影響の予防など | 骨格や脂肪の位置を直接変えるものではありませんが、日常の肌管理として重要です。 |
3. ヒアルロン酸とスレッドリフトの併用を検討するケース
ヒアルロン酸とスレッドリフトは目的が異なるため、ボリューム不足と組織の下垂が同時に見られる場合に、併用を検討することがあります。
① ヒアルロン酸で不足したボリュームを補う
骨格や脂肪の変化によって頬やこめかみなどのボリュームが不足している場合、診察結果に応じてヒアルロン酸を必要な部位・層へ注入します。ほうれい線の溝だけを一律に埋めるのではなく、お顔全体のバランスを確認します。
② スレッドリフトで組織の位置を調整する
頬やフェイスラインの組織が下がって見える場合、スレッドリフトで位置を調整する方法があります。使用する糸、本数、挿入部位は、組織の厚みや硬さ、左右差、希望する変化によって異なります。
③ 併用しない場合もあります
ボリューム不足が中心ならヒアルロン酸のみ、組織の下垂が中心ならスレッドリフトのみ、皮膚のゆるみが中心ならHIFUなどの機器治療を検討する場合があります。施術を組み合わせれば、必ず単独治療より適しているというわけではありません。
切らない治療の限界:たるみの程度や希望する変化によっては、ヒアルロン酸、スレッドリフト、HIFUだけでは十分な変化が得られないことがあります。診察時には、期待できる変化だけでなく、治療の限界についても確認することが大切です。
4. 40代・50代のたるみを診察するときの確認ポイント
「HIFUを受けたものの、希望した変化を感じにくかった」という場合でも、HIFUが一律に適していなかったとは限りません。皮膚の状態、ボリューム不足、組織の位置など、気になっている変化と施術の目的が一致していたかを確認します。
診察で確認する主な項目
- ほうれい線が「溝」「影」「上から重なる組織」のどれによって目立つか
- 頬、こめかみ、目元などにボリューム不足があるか
- フェイスラインや口元に組織の下垂があるか
- 皮膚の厚み、弾力、乾燥、小じわの状態
- 真顔と笑顔で、ほうれい線や輪郭がどのように変化するか
- 過去のHIFU、注入、糸リフトからの経過期間
- 希望する変化と、許容できるダウンタイム
ボリューム不足と組織の下垂が重なっている場合には併用を検討しますが、診察結果によっては治療の順序を分ける、どちらか一方のみを行う、施術を行わず経過を見ることもあります。
5. 費用・ダウンタイム・治療の限界
| 項目 | ヒアルロン酸注入 | スレッドリフト |
|---|---|---|
| 費用の目安 | シワ取り1cm 11,000円から。部位・製剤・注入量により異なります。 | N-COG 1本26,400円から。糸の種類・本数・施術範囲により異なります。 |
| 初診料 | 初回5,500円(税込) | 初回5,500円(税込) |
| 主なダウンタイム | 赤み、腫れ、内出血、痛みなど。部位や注入量により異なります。 | 腫れ、内出血、痛み、突っ張り、ひきつれ、凹凸など。個人差があります。 |
| 持続期間 | 製剤、注入部位、量、体質などによって異なります。 | 糸の種類や状態により異なります。公式施術ページではN-COGは8〜12カ月を目安としています。 |
| 併用する場合 | 使用する製剤、注入部位、糸の種類・本数に応じて総額が変わります。診察後、施術前に治療計画と総額をご確認ください。 | |
※料金は2026年9月20日に確認した公式料金表に基づく目安です。料金改定や施術内容によって変わる場合があるため、最新情報は料金ページでご確認ください。
6. 後悔しないための治療前チェックリスト
- □ ほうれい線だけでなく、正面・斜め・横からお顔全体を確認しているか
- □ 真顔と笑ったときの表情の動きを確認しているか
- □ ヒアルロン酸・糸・HIFUの役割と、今回その施術を選ぶ理由を説明しているか
- □ 使用する製剤、注入部位、糸の種類・本数について説明があるか
- □ 費用総額、ダウンタイム、持続期間の個人差を確認したか
- □ リスク、異常時の連絡方法、修正方法について説明があるか
- □ 併用しない選択肢や、切らない治療の限界について説明があるか
7. ヒアルロン酸とスレッドリフトのよくある質問
Q. ほうれい線には、ヒアルロン酸と糸リフトのどちらがよいですか?
くぼみやボリューム不足が中心ならヒアルロン酸、頬などの組織の下垂が中心ならスレッドリフトを検討します。両方が重なっている場合は併用を検討することがあります。適応は診察によって判断します。
Q. HIFUでほうれい線は消えますか?
HIFUは主に皮膚や皮下組織の引き締めを目的とする施術です。ほうれい線の原因がボリューム不足や組織の位置にある場合、HIFUだけでは希望した変化を得にくいことがあります。
Q. ヒアルロン酸とスレッドリフトは同じ日に受けられますか?
同日に行う場合もありますが、施術部位、過去の治療歴、希望する変化などによっては、日程を分けて経過を確認することがあります。診察時に治療順序をご案内します。
Q. 40代・50代でも自然な仕上がりを目指せますか?
年齢だけで施術内容を決めるのではなく、骨格、脂肪、皮膚、表情の状態を確認し、必要な部位・量・糸の本数を検討します。仕上がりや感じ方には個人差があります。
Q. カウンセリング当日に施術を受ける必要がありますか?
カウンセリングで説明を聞き、持ち帰って検討することも可能です。治療内容、費用、リスク、ダウンタイムを確認し、納得したうえで施術を検討してください。
8. 問い合わせ・カウンセリング予約
STEP 1:メールで問い合わせる
お困りのことやご質問がございましたら、下記メールよりお問い合わせください。内容はクリニックスタッフが確認し、必要に応じて院内で共有のうえご案内いたします。メールのみでは診断や治療方針の確定はできないため、状態の判断には診察が必要です。
お問い合わせ先
inquiry-3366@kmcl.jp
(診療時間内でのお返事にてご了承ください)
Gmail以外をご利用の方は、上記メールアドレスをコピーしてお送りください。
STEP 2:西新宿のクリニックでカウンセリング
診察では、ほうれい線だけでなく、お顔全体の骨格、脂肪、皮膚、表情の動き、過去の施術歴を確認します。施術の適応、治療の順序、費用、ダウンタイム、リスクをご説明します。
院長から、ほうれい線・たるみに悩んでいる方へ
同じほうれい線やフェイスラインのお悩みでも、目立つ理由は一人ひとり異なります。流行している施術や、年齢だけで治療を決めるのではなく、現在のお顔の状態と希望する変化を確認することが大切です。
ヒアルロン酸、スレッドリフト、HIFUのどれを選ぶか迷っている方も、まずはお悩みをお聞かせください。施術を組み合わせない選択肢や、治療を行わず経過を見る方法をお伝えする場合もあります。
光伸メディカルクリニック 院長 中村 光伸
【監修・ドクター紹介】
中村 光伸 院長
2000年初旬からヒアルロン酸注入施術に取り組み、現在まで注入治療やスレッドリフトの経験を積み重ねてきました。解剖学に基づき、リスクと安全対策をご説明したうえで、施術部位、製剤、注入量、糸の種類・本数を検討します。
これまでに、のべ500人以上の医師を対象とした技術指導や、医師向けセミナーを行っています。
光伸メディカルクリニック
住所:東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー 3F
アクセス:西新宿駅 徒歩4分 / 中野坂上駅 徒歩7分
診療時間:10:00〜19:00(予約制)
